SEO対策において、Googleの検索エンジンを騙すような方法を用いた場合、ペナルティを受けることがあります。ペナルティ措置は2つの方法により取られます。1つはアルゴリズムによる措置で、もう1つは手動による措置です。
普通にWebサイトを運営していれば、ペナルティを受けることはまずないと思いますが、知識として知っておくべき内容になりますので、いくつかピックアップしてまとめます。
Googleによるペナルティ措置
Googleは、あなたが運営しているWebサイトを監視しています。Webサイトでスパム行為が発見された場合、Googleはサイト運営者にペナルティを課します。Googleによる監視の方法は2種類あります。
アルゴリズムによる措置
アルゴリズムによる措置において、Google側はプログラムによりスパムを自動検知し、評価を下げたり、最悪のケースとして検索結果に反映しないなどの措置が取られます。
手動による措置
手動による措置において、Googleはスタッフが監視のもと確認し、アルゴリズムと同様の措置を取ります。
スパム行為が確認された場合
Googleが提供しているSearch Consoleというツールを設定していれば、それを通してGoogleが通知してくれます。その場合は、速やかに指摘された箇所や疑わしい部分を修正し、Googleに再審査リクエストを送ります。
SEO対策を行う上で、知らず知らずのうちにスパム行為を行っている場合もありますので、しっかり対応できるようにSearch Consoleの設定をしておきましょう。
では、どのような行為がスパム行為にあたるのでしょうか。
ペナルティの対象となる不正行為
スパム行為の例は、Googleの「ウェブマスター向けガイドライン(品質に関するガイドライン)」で確認できます。品質に関するガイドラインに示されている全ての例は、後で記載させていただきます。
ここではよく失敗に陥る不正SEO対策についてピックアップします。
隠しテキストと隠しリンク
背景色とテキストの色を同色にすることで、文字やリンクを見えなくさせる手法(例えば、白背景に白文字など)、さらにフォントサイズを「0」にする手法があります。
こういった文字やリンクはサイトを閲覧するユーザーには見えませんが、検索エンジンは認識できますので、SEO的に有利な評価が得られていました。
ユーザーが閲覧している情報とクローラーが認識するソース情報が一致していない場合は修正が必要です。
キーワードの乱用・詰め込み
コンテンツ内や画像のalt属性に不自然にキーワードを乱用したり、詰め込む行為のことを指します。
自動生成コンテンツ
機械翻訳した文章や自動生成された文章が自動生成コンテンツにあたります。
- Google翻訳などを使用し、英語コンテンツを日本語コンテンツにして公開する。
- ワードサラダツールなどを用いて、意味不明のコンテンツを生成する。
※ワードサラダツールは、マルコフ連鎖をベースにした文章自動生成手法をツール化したものです。マルコフ連鎖は、ある単語の後に最も高く頻出する単語を予測することができる確率統計モデルの1つです。
不正な被リンク
Googleは、リンク売買やリンクに対価を支払う行為を禁止しています。また相互リンクであっても、それが不自然なほど過剰であった場合はペナルティの対象として判定します。
Googleは2012年4月に、不自然な被リンクによる不正なSEO対策に対処するため、アルゴリズムの変更を実施しています(ペンギンアップデート)。
サイトを真面目に運営していたとしても、陥りがちなのが以上の4点だと思います。Googleのガイドラインには上記以外のSEOスパムの例が掲載されていますので、例として示させていただきます。
- コンテンツの自動生成
- リンク プログラムへの参加
- オリジナルのコンテンツがほとんどまたはまったく存在しないページの作成
- クローキング
- 不正なリダイレクト
- 隠しテキストや隠しリンク
- 誘導ページ
- コンテンツの無断複製
- 十分な付加価値のないアフィリエイト サイト
- ページへのコンテンツに関係のないキーワードの詰め込み
- フィッシングや、ウイルス、トロイの木馬、その他のマルウェアのインストールといった悪意のある動作を伴うページの作成
- リッチ スニペット マークアップの悪用
- Google への自動化されたクエリの送信
※上記以外にも間違った使い方をして、評価を落とされてしまうのが「引用/参考」です。引用や参考についても引用タグを使用しないと、検索エンジンからコピーコンテンツであると判断され、ネガティブ評価を受けてしまいます。引用タグの使い方に関する記事は以下を参考にしていただければ幸いです。
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ブログの引用や参考がSEOスパム扱いされないためのblockquoteタグとqタグ、citeタグの使い方
ホームページ/ブログを運用している人の多くが、記事内で他の人が書いた文章やURLを「引用/参考」として用いているかと思います。 「引用/参考」は自分の記事を裏付けるのに役立ち、また外部からリンクを紐付 ...
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まとめ
不正なSEO対策は、俗に「ブラックハットSEO」と呼ばれています。
これらのSEOスパムに対しGoogleはアルゴリズムをアップデートさせることにより対応しています。アルゴリズムのアップデート前までは検索エンジンの隙をついた不正なSEO対策も通用していたかもしれませんが、現在、SEOスパムを行えば確実に検索順位を下げられます。
SEO対策の対象は「検索エンジン」から「ユーザー(検索者)」へ移行しています。
従って、クローラーに誤解を与えないことはもちろん、ユーザビリティを高めることが、SEO対策にとって重要になってくるかと思います。
それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました。